教師と生徒の意識が高く明るくなる教育が脳教育~「脳活用しあわせ教育実践教師大会」特別講演

国際脳教育総合大学院大学(以下UBE、学長 李承憲)と弘益教員連合(代表 コ・ビョンジン)は10月28日、忠清南道天安市韓国技術教育大学で「2017脳活用しあわせ教育実践教師大会」を開催しました。この日、李承憲UBE学長、コ・ビョンジン弘益教育連合代表をはじめ、ユ・ソンヨプ国会教育文化委員長、キム・ギヨン韓国技術大学学長などが参加し、全国から約1,000名の教師が集まりました。

この大会は、生徒、保護者、教師、みなが幸せな教室をつくる脳活用しあわせ教育事例から解決策をみつけるために開催されました。現在の教育制度と政策の変化も必要ですが、それ以前に教師と生徒の幸福感の促進が優先だという趣旨です。

脳活用しあわせ教育実践教師大会で李承憲国際脳教育総合大学院大学学長は、特別講演を行いました。その内容を要約します。

[講演概要]

全国からいらっしゃった教師のみなさん、こんにちは。今日、このように韓国の教育を担当していらっしゃるみなさんに脳活用しあわせ教育についての講演をすることになって嬉しいです。

脳教育学を確立したと言うと、人々は学生時代に勉強がよくできたのだろうと思います。まったくそうではありませんでした。私は最近の言葉で表現すると、集中力障害がありました。集中して本を読んだり、ノートにきちんと筆記することも困難でした。そんな私に力と勇気を与えてくれた2人の先生がいました。

一人は、小学校2年生のときの担任でした。私に努力賞をくれた方です。またもう一人は、先日亡くなった私の父です。教師だった父の長男が勉強ができなかったので、同僚の先生も家族や知人もとても心配していました。そのたびに父は、私が気後れするかと心配して人々に「この子は大器晩成型です。将来は大物になりますよ」と言いました。

そのおかげで私は勉強ができなくても気後れしませんでした。

私は努力賞をくれた先生のおかげでいつも努力し、大器晩成だからとのびのび育ててくれた父のおかげで、どんな困難な状況でも「私は私だ!」と自信をもてました。

親はたいてい「人よりよい暮らしをしないといけない」と子供に教育します。このような教育のせいで子供たちは比べられて萎縮して自信がなくなり、幸せではないし創造性も生まれません。
人よりよい暮らしをしないといけないという教育は、韓国の教育基本法第3条にある弘益人間の教育理念に反します。弘益人間は利己的な人間ではなく、利他的な人です。

韓国は弘益人間という素晴らしい教育理念がありながらも、正しく弘益人間教育ができていないのです。弘益人間教育だけでも、教育の問題や青少年の問題は解決できます。

私は、人間の価値と弘益精神の価値に気づきました。過去38年間、丹学と脳教育で、それを伝えてきました。古典の『三一神誥』には「降在爾脳」とあります。
「あなたの脳にすでに天(神性)が降りてきている」という意味ですが、脳にある神性と出会い、創造性を発揮する教育方法が脳教育なのです。

脳教育は、脳を活用する方法に関する学問です。脳をよく活用するには、脳のオペレーティングシステムの5つの法則をわかる必要があります。パソコンを使うには、OS(オペレーティングシステム)が必要なように、パソコンの父である脳もよく活用するためにはオペレーティングシステムが必要です。それで、 BOS(Brain Operating System)をつくりました。

脳を活用するための最初の法則は「いつも目覚めている(精神をしっかりする)」です。脳をよく使うためには、スピリットが必要です。自分のもっているスピリットが脳を運転する方向性です。人よりよい暮らしをするために脳を使うのか、弘益人間になるために脳を使うのかは、まったく方向性が異なります。人間にとって最も重要なものがスピリット、精神です。

2つ目の法則は、「選択すれば成し遂げられる」です。自分の脳に正確に目標を伝えます。私が37年前に公園で無料体操指導を始めたとき、脳教育学という学問ができて大学と大学院をつくるとは誰も思いませんでした。そのときは、私と社会と人類を生かすために弘益精神と人間の価値を伝えるという目標しかありませんでした。 どんな状況になっても、それを伝え続けたのです。

3つ目の法則は「グッドニュースがグッドブレインをつくる」です。自分の脳に自信を与え、よい情報を与える必要があります。他の人によい情報を与える人がよい人で、よい情報を創造できる人はとてもよい人です。

4つ目の法則は「時間と空間をデザインする」です。すべては時間と空間の中で成り立っています。私は韓国で丹学を10年間伝えたのちにアメリカに行きました。人類と地球を生かすためには弘益精神をグローバル化する必要があり、弘益精神をグローバル化するためには世界の中心であるアメリカに行かないといけないと決心しました。アメリカに行かなかったら脳科学と出会えなかったでしょうし、仙道の丹学と脳科学を結合した脳教育という学問は生まれなかったと思います。夢とビジョンを叶えるためには、時間と空間を活用することが大事です。

5つ目の法則は「脳のあるじになる」です。脳が感情に陥っていたり、感情に引きずられると、正しい判断をしたり正しく考えるのは難しく、生産的な創造は起こりにくいです。自分の感情をコントロールして活用できると、脳のあるじになることができます。ベンジャミン人間性英才学校の生徒は、逆立ちで歩いて卒業証書をもらいにいきます。逆立ちをするのも大変ですが、それで50歩以上歩きます。
この過程で生徒は、体力の鍛錬もでき、さらに疑いや恐怖といった感情をコントロールできて自信がつきます。誰でも脳のあるじになると、人生のあるじになれます。

では、意識のレベルを見てみましょう。アメリカのデヴィッド・ホーキンズ博士の著書に意識のマップがあります。人間の意識レベルを光の明るさで表現しています。その表を見てみましょう。

20ルクスは恥、30は罪悪感、50は無感動、75は深い悲しみ、100は恐怖、125は欲望、150は怒り、175はプライドです。このような意識でいると、自分を否定するようになります。いくらよい情報を聞いても実践する力がなく、いつも否定的な情報にばかり耳を傾けるようになります。

200の勇気のレベルでは、よい情報を聞くと実践する力が生じ、自分自身を認められるようになります。そのときから自ら何かをするようになります。250は中立、310は意欲、350は受容、400は理性です。500の愛や540の喜びの下にあります。125の欲望のレベルでも愛はあります。
その愛は執着であり、涙の種です。500の愛は条件のない愛で、600で本当の平和がやってきます。それ以上のレベルが悟りです。でも、人間の意識は1,000まで行くことができます。

学校教育は、生徒が200以上になるよう手助けする教育であるべきです。教える先生も、学ぶ生徒も、みなが一緒に意識が高く明るくなる教育が脳教育であり、弘益人間になる教育です。

ところが、学校ではテストをして、それによって否定的な情報を与えます。だから、五無学校のベンジャミン学校をつくりました。理論だけではダメだから、ベンジャミン人間性英才学校をつくったのです。校舎がなく、教科授業もなく、何よりテストがありません。

ベンジャミン学校は、その実験をした学校です。一人の生徒から始めて翌年27名、今は500名が在籍しています。生徒たちがまず健康になる教育が必要です。簡単にどこでもできて、一人でもできる体育が必要です。例えば、腹筋、腕立て伏せのようなものです。頑張れば誰でも100点をとれるテストが必要です。すると、体力もつき、自信も生まれて、幸せになります。

たくさんすることはありません。1時間に1分だけでいいです。1分がどれほど長いか試してみましょうか? 最も簡単なこと、力強く歩いてみましょう。

ベンジャミン学校の生徒は、体力もよくなり、夢もみつけ、友達も増えて、自信がついて、高校卒業程度認定試験にも合格しました。一番大事なのは、10代後半で自分の人生の目標と進路を自分で決めるということです。

韓国の青少年の自殺率は高いです。学業や交友関係のストレスが深刻で、不安が高まり、自殺という極端な選択をするようになります。こうした情緒の調節が呼吸でできます。その呼吸をやってみましょう。5秒間吸って、吐き出します。だんだん長くして30秒間吸って吐き出してみます。息を吸うより吐き出すほうが大事です。吸うだけだと死にます。

生徒がストレスを受けると、息をうまく吐き出せません。吐き出す練習をしないといけません。仙道の止感、調息、禁触トレーニングをすると、精神が安定し、創造力と洞察力が生まれるようになります。仙道トレーニングには、心身トレーニングと人格完成の知恵が込められています。

大事なのは、学校の環境を変えることです。民主主義では国民が主人です。国民が選択すればいいのです。エルサルバドルやニューヨーク市、ニューメキシコ州で脳教育を公教育に導入したのは、脳教育に環境を変える効果があるからです。

韓国・大邱の論工中学校も、体育教師一人の努力と校長の積極的なサポートで、環境をつくったのです。1年で校内暴力ゼロ、基礎学力不足生徒ゼロになりました。

韓国の教育問題も深刻に見えますが、その答えは単純です。生徒と教師が自己価値を見いだせばいいのです。それが人間性教育であり、自己啓発であり、創造性教育です。

現代は第4次産業革命時代といわれ、人工知能の発達によって人間の価値が下がることを心配する人が多いです。人間が自己価値、自然知能を知っていれば、人工知能は活用の問題であり、心配するような問題ではありません。脳教育は人間の自然知能を回復する教育です。

脳教育を開発した韓国脳科学研究院は、10年前に国連経済社会理事会の協議資格を取得し、また脳教育を世界中に普及している国際脳教育協会も国連広報局の登録NGOとして活動しています。

私の人生は、脳教育を実験する人生でした。そんな私には、長年抱いてきた夢があります。
人類と地球を愛する地球市民を育成する学校、そしてそこで学ぶ人々が滞在できるアースビレッジをつくることです。2年前にニュージーランドのケリケリでそのプロジェクトをスタートし、120歳まで生きると選択しました。

私が「120歳まで生きる」と選択した瞬間に、私の脳と心臓がとても驚いたのを感じました。
私は、脳と心臓の主人として人生の目標を明確に伝えたのです。120歳まで生きるには、社会も健康で幸せでないといけません。また、地球環境も回復する必要があります。地球環境がこのまま悪くなると、120歳まで生きられません。120歳は大きな愛を実践するときに達成できる目標です。
だから、多くの人に一緒に120歳を選択してほしくて『120歳まで生きるという選択』という本を書きました。

今日、ここにいらっしゃった先生方も、みなさんが在籍している学校を世界一健康で幸せな学校にしてほしいと思います。 脳教育が教師のみなさんに役立つことを願っています。

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