【オーディオブック】今ここに生きる呼吸瞑想~『CHANGE』

瞑想はまず、今を生きることから始まります。
瞑想は自分の過去や将来について考えることではありません。
私たちの心は通常、思考で一杯です。

私たちの思考のほとんどは過去か未来のことで、
それが過去のことで否定的であれば後悔、
過去のことで肯定的であればよい思い出、
将来のことで否定的であれば心配、
将来のことで肯定的であれば希望と呼ばれます。

私たちの心はこれらの4つの空間を絶え間なく動き回り、
「今」と呼ばれる中心にとどまることはほとんどありません。

眠っている間であっても、
人の夢がこれらの思考のいくつか、
あるいはすべての混合で構成されています。

自分の人生が自分の望んでいる方向に進んでいないと感じるとき、
人生に何かが欠けていると感じるとき、
それは立ち止まって、
自分の人生の内と外で何が起こっているのかを
見極めるときが来たことを示しています。

瞑想はそのためにあります。
今を生きることからすべてが始まるのです。

今を生きることに思考は必要ありません。
ただ生きればよいのです。
今生きるために唯一必要なのは呼吸です。
自分の呼吸を感じるとき、
心は自分の体とともにあります。

自分の呼吸を感じると、
それはよりゆっくりと、
より深くなっていきます。
それに伴い、心も落ち着いていきます。

「深い呼吸」というときに、
医者に深く呼吸するよう言われた時のように、
肺が一杯になるまで呼吸する人がいます。

しかし、これは瞑想ではふさわしくありません。

肺を一杯にすることは、
静かな内なるバランスの邪魔になり、
落ち着くことはできません。

瞑想が深まるにつれ、
呼吸は自然に柔らかくなっていきます。
同時に呼吸の位置は体の奥深くに移っていきます。
最初は胸呼吸で始めますが、
瞑想が進むにつれ、
呼吸の場所は下腹部に降りていきます。

このようにして、
呼吸が柔らかく静かになっていきます。

瞑想の実践を続けていくと、
呼吸はより簡単に深いレベルに
達することができるようになります。

呼吸が奥深くに移ると、
横隔膜が活躍し始めます。
これは胸呼吸を邪魔することなく、
呼吸の総合能力を向上させます。

このようにして呼吸は様々な意味で深くなります。

一指 李承憲著『CHANGE』

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