先週アメリカ・ネバダの読者一人が下のような質問を私に送ってきました。
「新しい経済システムに対するあなたのビジョンは何ですか?地球の資源は豊かですが、
少数が世界の富を独占する反面、多数は貧困で苦しんでいます。
世界経済システムが崩壊され、その解決策は見えません。」
彼の言うとおりです。この地球で人間は恵まれすぎています。
自然の恵みはまだまだ十分で、すべての人類を食べさせても残るぐらいあります。
しかし人類は必要なものよりもっとたくさん所有しようとしました。
物質的な価値を所有しようとしたばかり、分け合うことには渋ったのです。
むしろ他人が持っているものまでも奪い、支配しようとしていました。
その結果、人類に文明の危機がいま迫ってきています。
地球環境は驚くほどのスピードでバランスを失っています。
物質的な価値が人間的価値を完全に圧倒して疎外や喪失感が人類社会に蔓延しているのです。
何をどう変えるきなのでしょう?
一番目、今の経済システムを支えている人類の世界観、価値観が変わらなければなりません。
人類歴史は過去数千年間活目に値する変化と成長をしたようですが、
人類文明の根底を流れる世界観は、実は大きな変化はあまりありませんでした。
人類は今まで物質的な価値に中心を置いてきた外形的な成長を追い求めてきました。
いつもより大きな大地、より多いお金、より強い力が目標でした。
制限されている資源や価値をより多く持つための競争と分配を囲んだ葛藤が続いてきたのです。
個人の日常的な人生から各単位の政治的・集団的の意思決定に至るまで、
外形的な成長が美徳に見なされていました。
このような観点の底には世界を分離・葛藤・対立の目で見る二元論的な世界観が堪えています。
自然も征服の対象や利用価値のある資源の塊ばかりに見てきたのです。
その結果、競争的で自己破壊的で持続不可能の今日の人類文明がつくられてきました。
二番目、所有から分かち合いへ、成功から完成へ、
人類の価値観に根本的な転換が起きなければなりません。
そうしてこそ人類が物質的価値に埋もれず、
人間的価値のために物質を活用する成熟した文明を持つことができるのです。
一言でいうと、人類は新しい集団を創造すべきです。
人間は基本的に利己的で競争的でしかできないのでしょうか?
もちろん人間にはそのような属性は持っています。
しかし反対の属性もまた確かに持っています。
私たちには万人の幸せを追求する弘益(ホンイク)の本能があるのです。
その弘益本能を目覚めさせ、発展させることが人類的な課題であり、
教育の基本目標になるべきなのです。
三番目、人間の脳の価値を再発見しなければなりません。
脳が持っている弘益と平和の潜在力を目覚めさせなければならないのです。
私たちの脳は他の人と調和を取り、
人を有意義にすると自分自らホルモンを分泌するように設計されています。
弘益はただ道徳的な当為ではなく、生物学的な設計です。
重要なのは無限の可能性を持っている脳を所有と支配のために使うか、
分かち合いと完成のために使うことになるのです。
新しい自覚と認識の転換が一人二人ではなく地球的な規模で起きなければなりません。
それで脳の価値を再発見し、伝えて実現する脳教育が重要なのです。
分かち合いと完成の新しい世界弘益経済システムが可能なのでしょうか?
私たちは希望を抱いてもいいのでしょうか?
私はこのような質問をこのように変えてみたいと思います。
「あなたはなぜお金を稼いでいるのか?
お金を稼いで使うことに対する哲学を持っているのですか?」
哲学があるときに自ら決めた原則と価値の優先順位を守ることができるのです。
また人類も同じなのです。
人類が人生の質を高めるために追及して選択する価値が何かによって
私たちは数千年間のパターンを繰り返すこともでき、
新しい歴史を生み出すこともできるのです。
きっと希望はあります。しかし希望がすぐに現実になるのではないのです。
私たちは果敢に新しい希望を選択し創造しなければならなりません。
選択し創造する力、それはまさに脳にあるのです。