太陽は神秘的な存在です。しかし、そんな太陽も広大な宇宙の一部分です。
私たちは地球、太陽系、銀河系、宇宙があることを知っています。
その「知っている」というのは、どういうことでしょうか?
地球、太陽、宇宙はどれも単語や概念に過ぎません。
私たちは、その単語の意味することを分かっているのではありません。
地球が何かも分からず、人間のことも、いいえ、自分のことさえもよく分かっていません。
私たちが「知っている」と思っていることは、ひとかけらの知識に過ぎないのです。
人類が生きてきた歴史の中で作られ、時が経てば、変化し消える人為的な知識です。
あなたにとって地球とは何ですか?
地球にやってきた意味を考えてみたことがあるでしょうか?
地球にきた甲斐が感じられますか? 生命を持つ地球という星における人間とは?
創造主は人間に地球のすべての生命を管理する権限を与えたといいます。
では、地球の主(あるじ)は人間なのでしょうか。
太陽と地球の関係を考えてみましょう。
太陽がなければ、地球は一瞬たりとも存在できません。
あらゆる生命の根源が太陽にあるからです。
地球の生命の根源は、太陽であり、光だと言えます。
そんな太陽と地球の関係の中で地球には多くの生命体が生まれ、そして育っていきます。
そのすべての生命エネルギーを人間が管理することはできます。
だからといって、地球の主が人間なのではありません。
人間も他の生命体と同じように地球にやってきて、少しのあいだ留まり、
また去っていく、自然の一部だからです。自然が地球の主なのです。
地球は、太陽系のほかの星と同じように太陽の周りを回りながら公転しています。
同時に自転もしています。
人類が知っているかどうかは関係なく、地球は公転と自転の原理で休むことなく動いてきました。
そのような公転と自転の原理が私たちの人生にも存在します。
私たちの脳に公転と自転の感覚があります。
だから、恒星の動きを運行と言うのに対して、人生を旅行と言います。
自転の軌道と公転の軌道、2つの軌道で旅をするのです。
自転の軌道にとどまっていたのが、公転の軌道を自覚するようになることを「分別がつく」と言います。
公転する存在として自分自身を認知するようになります。
このような認知は、体のエネルギーの変化とともにやってくる思春期に始まります。
思春期が大事なのは、ホルモンや性格の変化だけでなく、
内面で公転に対する自覚が生まれ、アイデンティティの変化が起こるからです。
それよりもずっと幼いころには、自分のことしか分からなくても大丈夫でした。
常に自分を中心に生活していても、親も周りの大人たちもそれを認めてくれたからです。
ところが、思春期になると、自分だけではなく全体があるということを感じ、
強いストレスの人生が始まります。
前は自転だけしていても何の問題もなかったけれど、
全体を感じ取れるようになってからは周りを意識して行動しなければならないからです。
思春期に始まる公転の自覚が人生の原理として理解できれば、人生は大きく変わることでしょう。
不幸にも今の時代は、自分の内面に起こる意識変化である公転の軌道について、誰も教えてくれません。
公転の原理を知らないまま、大人になってしまうのです。
弘益は公転です。自分だけが存在しているのではなく、
全体と共に存在していると知ることであり、自分のことだけ責任を負うのではなく、
自分と全体がつながっていることに対する責任を負うのです。
自転の軌道を生きていきながら抱く夢があり、公転の軌道を生きていきながら抱く夢があります。
自然の法則が分かるようになると、私たちはそのような自分をより認識することができます。
自転だけを考える意識に留まっていても、公的な大きな目標と出会えば、
また公転の旅を始めることができます。
そのとき、偉大な夢を抱ける自分に気づいて驚くことでしょう。
地球経営は私にできる最大の公転です。