一指李承憲氏の新刊『水昇火降~健康長寿は気で決まる』が発売されました。
日本には昔から「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」という言葉があります。頭を冷やし、足を温かくするよう奨励する戒めです。健康を維持するためにも、思考力や判断力を高めるたにも、「頭寒足熱」が良いとされます。
日本には昔、どこの家にも湯たんぽがありました。日本の伝統的な暖房器具であるコタツも、この考え方を体現したものでしょう。
■名医が遺した「究極の健康法」
一方、18世紀のオランダの名医ブールハーフェも、頭寒足熱と同じような考え方を究極の健康法として導き出しました。
「臨床医学の大家」として世界に名を馳せ、70歳で亡くなったブールハーフェ。没後、遺品の中から、自ら書いた1冊の本が出てきたそうです。タイトルは「医学の最も奥深い秘密」。厳重に封印され、中身を開けない状態だったそうです。
名医の中の名医だったブールハーフェが遺した「秘密」とは何なのか。健康や長寿に関する医学的なことが詳しく書いてあるに違いないと人々は想像し、競売では破格の値がつきました。
ところが、落札者が開封してみると、中身はほぼ白紙。ただ1ページ目にだけ、「頭を冷やし、足を温かくし、体を窮屈にするな。そうすれば医者いらず」と書いてあったそうです。
■21世紀の現代人へ
それから3世紀後となる現代。一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏が、最新の脳教育をふまえた新しい視点から、『水昇火降』という本を世に出しました。
タイトルの「水昇火降(すいしょうかこう)」とは、一言でいえば「頭はひんやり、お腹は温かくする」という意味です。私たち現代人が健康長寿を達成するための大原則です。
李承憲氏によれば、私たちの体には、下腹の温かいエネルギーによって、腎臓にある「水」のエネルギーを引き上げるという流れがあります。水のエネルギーの上昇によって頭がひんやりとし、同時に心臓の火のエネルギーが下がり、お腹が温まります。これが人間の体内のエネルギーの理想的な循環です。
■現代人が抱える「逆流」問題
腎臓の水のエネルギーと心臓の火のエネルギー。この2つのエネルギーが調和を保ち、循環していれば、自然治癒力が高まり、心と体の健康を維持することができます。しかし、現代人はこのエネルギーの循環が止まりやすくなっているといいます。
その原因として、李承憲氏は新著『水昇火降』の中で、過度のストレスを抱えることにより、エネルギーの通り道が詰まりやすくなっている、と指摘しています。また、デジタルなライフスタイルと情報過多によって脳がオーバーヒートし、冷めにくくなっている、とも言います。
さらに、食生活の乱れと慢性的な運動不足により、下腹部にある「下丹田」が弱くなっています。その結果、頭は熱く、下腹は冷たい「逆水昇火降」の状態になっているのです。
■イラスト入りの実践法
本書の後半では、水昇火降を実現する様々な方法が紹介されています。お腹を温め、詰まっている胸の滞りをほぐし、オーバーヒートした脳を冷やす具体的な運動法や呼吸法。そして、心の力を育てる瞑想法が、イラストとともに紹介されています。
李承憲氏はこの40年間、脳教育を中心にさまざまな健康法やトレーニング法を開発してきました。そして、自ら世界各地に足を運び、老若男女の人たちと向き合いながら直接指導してきました。
今や世界中に普及した李承憲氏の健康法、瞑想法、呼吸法。その根底を流れる一つの原理が、<水昇火降>です。本書は、まさに満を持して完成した一冊であり、多くの人たちが健康ライフを再構築するための道案内になるでしょう。