貧困撲滅と福祉のための脳教育

1月12日、ニューヨークの国連本部において
国連関係者80名余りが参加するなか、
「貧困撲滅と福祉実現のための脳教育」招請講演が行われました。

2011年初頭、エルサルバドルは
内戦の中で殺人と暴力によって精神的な健康が脅かされている
学生たちの人間性や健康のために、
国連を通じて脳教育を導入しました。
最も深刻な学校で3カ月の間、実験的に行った結果、
学生たちの自尊感向上はもちろん人間性回復と
自信、集中力の向上に大きく貢献しました。

今年さらに8校に拡大して脳教育を実施するという
エルサルバドルの事例を聞いた多くの国連関係者は
大きな関心を示しました。
その講演の一部をお伝えします。

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こんにちは。
全世界的に貧富の格差はどんどん大きくなっています。
問題解決のために様々な努力を重ねているにもかかわらず、
問題はだんだん大きくなっています。

自分自身の中に存在している潜在能力と価値を発見するとき、
健康・幸せ・平和を実現できます。

すべての人間は脳を持っています。
脳の中には無限の可能性があります。
それをどのように開発するか、
また社会がそれを開発できる環境になるのかが大事です。

私たちは自分自身を含め周りの人々も
健康で幸せで平和であることを願っています。
真の幸福は、その幸せを分かち合うとき大きくなるのだと、
多くの人々が気づいています。
だから私たちはここにいます。

健康・幸せ・平和を創造できる能力が
脳の中にあると考えます。
大事なのは自分自身を信じることです。
自分への信頼がなくては何もできません。

脳教育は呼吸と瞑想からなる
5段階の脳を開発するプロセスを通じて
健康・幸せ・平和を実現できるようにサポートします。

私たちは脳を持っていても、
脳を管理し活用することを教わったことはありません。
各自自分なりに脳をよく活用します。
脳をうまく活用する人は社会的に成功します。
貴くて無限な脳を持っていながらも
活用できない人たちは社会的に適応できず、
幸せを他人に頼ろうとします。

国連のある報告によると
1秒に25,000人の子どもが死んでいるそうです。
死んでいく子どもたちを見ると
私たちの脳は一緒に苦しみます。

自分の脳と対話をすべきです。
すべての脳には愛があります。
すべての脳は平和を願っています。
それは教えなくても教わらなくても
正常な脳なら持っている原始情報です。

貧困撲滅のために多くの国が集まって
会議し条約を締結しますが、
なぜ貧しい国は減らないのでしょうか?
貧困層が世界人口の3分の1とされますが、
なぜ経済的な成長が社会的な幸福にはつながらないのでしょうか?

私は1950年に生まれました。
戦乱の中で大砲の音を聞きながら育ちました。
戦争が終わっても貧しい国でした。
春になると春窮期といって
食べ物がなく、人々は山に行って草を食べたり、
剥がした樹皮を食べたりしなければなりませんでした。
そんな大変な状況でも韓国は奇跡的に成長しました。
韓国の奇跡を創造したのはリーダーシップと希望でした。

脳を活用するのに最も重要なのが希望です。
絶望を選択した人は何かの活動をするのが困難です。
希望は脳をうまく活用するカギです。

しかし、今、韓国の国民たちに尋ねると、
幸せではないと答えます。
幸福指数は経済的に貧しい国よりもっと低いのです。
現実に対する不平不満がとても多い国だそうです。
これも希望と見ることができるでしょう。
不平不満ももっとよい国をつくりたい願いからだと考えることができます。
何かをもっとよくするために努めているから
世界が韓国に注目していると思っています。

経済の成長と社会的な幸福が
直結しないことには皆が共感します。
それで2012年が重要です。
貧困問題を解決できる答えはどこにあるのでしょうか?
その答えは、皆さんの脳にあります。
脳を活用するのです。
脳教育は脳を活用するための1つの技術であり、
脳教育の核心はBOS, Brain Operation Systemです。

脳を理解することがまさに自分自身を理解することです。
すべての考えと判断と行動は脳によって行われます。
その脳をどうすれはうまく活用できるのでしょうか?

貧困問題を解決する答えはここにあります。
自分の脳を喜ばせ、幸せにします。
それからお互い喜んで幸せになるように助けるのです。
近所の人同士で助け合い、また、国同士で助け合い、
争わずに、こうすれば新しい歴史をつくることができます。

2012年は58カ国のトップが民主的な方法で交替します。
神様が変えるのではなく国民が変えるのです。
これからは本当に国民が人類の未来を決定していく時代です。

貧困問題は特定の国家や特定の宗教では解決できません。
一人ひとりが自分の価値に気づき、意識に変化を起こすのです。
そのような精神運動が生活の中から起こるべきです。

2000年8月、国連総会場に全世界精神指導者たちが集まり、
その場で私は「平和の祈り」を朗読しました。
そのとき、世界からたくさんの宗教指導者、精神指導者たちが集まって決意をしました。
「宗教の価値はひとつだ。いずれの宗教も他のどんな宗教の上にあるのではない。
宗教は平和と真理の中ですべてがひとつだ。宗教的な紛争とケンカを止めよう」
すべての宗教の価値は同じなのです。平和のためにひとつになるのです。
いずれの宗教も他のどんな宗教より優れてはいません。

そのとき私は、
次に国連に来るときは、平和を実現できる新しい方法を研究してこようと
決意しました。それが脳教育です。

2007年脳教育を開発した韓国脳科学研究院が国連諮問機構に登録し、
2008年には国連で「平和のための脳教育カンファレンス」を主催しました。
そして2009年に脳教育を世界的に知らせるために
国際脳教育協会が国連NGOとして登録しました。

2012年は希望を与える希望の年になることを願います。
特定の宗教や特定の国家や特定の人たちが
貧困問題を解決することはできません。
貧困は人類的な問題であるため、
人類の意識に大きな革新が起きなければなりません。

多くの人々が精神革命を話します。
物質文明から精神文明へと移っていきます。
今年2012年、精神文明時代が始まります。
そして国民の選択によって58カ国のトップが交替します。

このような運動が全世界へと拡がるなら
新しい未来が開きます。
貧困の問題を解決できるのはすべての人々の精神です。
脳をどのようにうまく使うかに、貧困撲滅と福祉実現がかかっています。
これで今日の講演を終わります。
ご清聴、感謝します。

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