脳活用と調和のとれた人

人間が五感で認知できるのは、実在しているものの100分の1もありません。
人間の意識は大きすぎるものや小さすぎるもの、
あまりにも早いものやとても遅いものを認識することができません。
また、人間の脳は情報によく騙されます。
宇宙の現象から人間関係、健康・幸せ・平和の問題に至るまで、
情報はあらゆるものに影響を及ぼします。
情報が人間の脳の中に入り、脳細胞に影響を与えるのです。
情報によって物質世界が作られ、精神世界も作られています。

人間の五感では、太陽が地球の周りを回っているように見えます。
人間はそのような幻想の中で何百万年も生きてきました。
実際には、地球が自転、公転しています。自転の速度はジェット機の2倍です。
人間は日出日没を見ながら地球の自転を認知できます。
しかし、公転を感じることはできません。それが五感の限界です。
実際に地球は太陽に向かって弾丸の3倍の早さで公転しています。
地球の自転と公転に対する科学的な発見によって、人間は認識の監獄から解放されたのです。

人類が抱えている問題を見ると、ニセ情報が作り出す幻想に脳が騙されているのが分かります。
地球上で生産されている食糧の3分の1が捨てられている中で、
1日に1万8千人の子供が飢えて死んでおり、アメリカのような先進国では
肥満との戦いを国家レベルで宣言しています。
このすべての問題は人間が作ったものであり、人間の脳がそんな風に作られてきたのです。

このような世界の姿は、結局のところ脳の中にある情報によって起こる現象なのです。
この情報によって人間には性格やライフスタイルができます。
つまり、人間の価値は脳にある情報の質と量で決まります。
人間の性格やライフスタイルが情報の現象であり、脳の現象なのです。
物質的で貪欲な生活、競争と消費によるライフスタイルはすべて脳の現象です。

人間の脳はパソコンと同じです。脳に情報を入力した途端に脳は情報の影響を受けます。
見たり聞いたり、感じたりすることのすべてが情報になり、情報が脳に影響を与えるので、
ニセ情報を遮断し、否定的な情報をうまく管理しなければなりません。
否定的な情報が入れば、すぐに認知してストップすべきです。
否定的な情報を浄化する必要があります。

現代人の肥満はすべて過食から始まっています。1日3食という人間の食習慣は、
それほど古い歴史を持つわけではありません。
農耕社会になる前、生産力が発達する前には、人間は1日に2食を食べるのも大変で、
次の食べ物を見つけられなければ何日でもお腹をすかせていなければなりませんでした。
しかし、現代に生きる人間には1日3食でなければならないという情報があります。

実際、人間の肝臓は1週間食べなくても大丈夫なほどの栄養分を蓄えています。
1日2食、または1食しか食べなくても十分栄養を摂取することができ、
残った1食や2食はお腹を空かせた子供や近所の人たちに分け合うことができます。
このような弘益哲学で少食を実践すれば、
少食によるライフスタイルの変化は人類平和を実現する真の愛の実践になるのです。

ライフ・パーティクル理論は、自分に対する認識の革命をもたらします。
ライフ・パーティクルそのものだと自分を認識すると、ニセ情報を区別でき、そこから抜け出せます。
ライフ・パーティクル理論を通じてニセ情報の実体をはっきりさせ、
そのニセ情報から抜け出すことによって物質文明社会で起こった多くの誤りを正すことができるのです。

ニセ情報の奴隷になり、否定的な意識になれば、観察者意識を使うことはできません。
ニセ情報を遮断して否定的な情報を浄化すると、脳はバランス状態を回復し、ゼロ点を回復します。
そのとき、観察者意識になります。そして、自分の脳を活用し、
自分の願う現象を自ら創り出せる真の創造の主体になれるのです。

ニセ情報から自由になり、バランスとゼロ点を回復した観察者意識の人を「調和のとれた人」といいます。
調和のとれた人は自らをライフ・パーティクルそのものと認識し、活用する人であり、正常な体質を持ち、
優良生活を送る人です。

すべての人間は、ライフ・パーティクルに出会うことで自分の美しさを知ります。
外見の美しさよりも魂のほうがはるかに美しいのです。
人間の魂はライフ・パーティクルを活用できる観察者意識だからです。
観察者意識は、それがあると自覚してこそ価値があります。
そのような意識があっても分からなければ、無いのと同じです。

自分の中にある観察者意識を知り、自分を自ら変化させられ、
周りの人を変化させられるということに気づくのが「道通」です。
観察者意識を感じる状態が「ゼロ点」であり、どんな感情にも影響されない純粋なエネルギー状態です。
その意識が天符経でいうところの「一」の場です。
「一」は独り自ら存在する生命そのものであり、一体感、無我を知る場です。

精神文明時代は、自分がライフ・パーティクルそのものであり、
観察者意識があるということを分かる人が多くなる時代です。
そんな人は障害さえもライフ・パーティクルと見ることができます。
観察者意識を持つ人は、悲しみも、幸も不幸も、自分が変えられるものと認識しています。
あらゆる現象の本質を見抜き、現象を変化させられる唯一の意識はライフ・パーティクル、観察者意識です。

物質文明時代の価値は人よりいい生活をすることでした。
競争に勝ち、成功することがよく生きることだと習います。これはニセ情報です。
今は真実とウソが現象としてそのまま現れる時代であり、
それゆえウソをつけない時代なのです。真実が正しい法則であり、今は正法時代なのです。

人より多く食べようとすると肥満細胞が増え、よく食べようとし続けると寿命が短くなります。
少食になれば長生きでき、暴飲暴食に走れば早死にします。
生命の秩序に反するニセ情報があれば、調和のとれた人にはなれません。
消費が美徳である資本主義社会では毎日捨てられる生活ゴミ、生ゴミで疲れきっています。
しかし、政府はこれらの問題を、埋立地の増設やごみ処理有料化制度の実施など、
経済的・物質的にのみ解決しようとします。

それでは解決できないのです。資本主義、物質中心の社会では
人間の価値や人格を高める方法でこれらの問題を解決しようとは努めません。
つまり、国民の精神の健康を回復させようと努力したりはしないのです。
すべての問題は、人間の脳がバランスを回復し、まともな生活をし、正常体質になれば解決できます。

正常、優良に対する認識の回復を通じて正常な生活をするとき、
精神的に健康になることができます。
優良生活で正常体質を回復するのが弘益生活であり、弘益生活をするのが弘益人間です。
自分を大切にして、人を配慮する生活、
あらゆる生命に役立つ生活がまさにライフ・パーティクルのライフスタイルです。

人が自ら信任に目覚め、国民が自らの信任に目覚め、政治、経済、宗教の
すべてにおいて国民が信任するとき、あらゆる問題が解決できます。
少食によって生ゴミをなくすことができ、共に健康で幸せな共同体の生活を送れます。
これまでニセ情報に騙されて生きてきたことを知り、
正常な人生を選択すると精神の健康は回復します。
このような観点から見ると、人類平和も難しいことではありません。
正しい精神と小さな実践を通じて、
人間の自分に対する自覚から集団的な悟りが起こった時、人類平和に至れるのです。

1人が変わり、2人が変われば、連鎖的に広がり、新たな時代を創造することができます。
真の情報が伝わり、一人一人の意識が、そして情報の電子が変われば、世界は変わるのです。
国民が精神の健康のための働きかけとして優良生活をし、正常体質、調和のとれた人になれば、
その国は、健康・幸福指数の高い国になるでしょう。

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