一指 李承憲氏が開発した「脳波振動(ネッパジンドン)瞑想法」が、
ストレスの解消やうつ症状の改善に効果があることが、英韓2か国の専門家による共同研究で分かりました。
研究発表によると、脳波振動瞑想法のトレーニングを一定期間行うと、
睡眠障害の改善や疲労感の減少にもつながるといいます。
この研究成果は、代替医療分野で世界的に権威のある学術誌「eCAM」の2012号で発表されました。
3つの瞑想法を比較研究
研究成果を発表したのは、イギリスのロンドン大のジョン・グルジリア教授(心理学)と、
国連経済社会理事会(ECOSOC)協議機関「韓国脳科学研究院」の共同研究チームです。
研究テーマは、「3つの瞑想法が感情のコントロールと心の健康に与える効果及びその比較」。
世界的に普及している3つの瞑想法について、一般の人に体験してもらい、
メンタルな面での健康状態の変化を測定しました。
研究対象となる3つの瞑想法に選ばれたのは、李承憲氏が開発した「脳波振動瞑想」のほか、
「アイアンガーヨガ瞑想」、「マインドフルネス瞑想法」です。
いずれも世界各地に実践者が多数いる著名な瞑想法です。
英国ロンドン大学の学生35人を3つのグループに分け、いずれかの瞑想法のレッスンを10回ずつ指導。
レッスンを受ける前と後で、脳波やストレスの値などの変化を比べました。実験の期間は5週間でした。
うつ症状や睡眠障害が改善
実験結果によると、ストレスを示す数値は3つのグループすべてで減少しました。
うつ症状も、3つのグループでいずれも改善が認められました。さらに、睡眠障害や疲労感もそろって改善。
瞑想法が心の健康や安らぎにつながることが確認されました。
3つのグループを比較すると、うつ症状の減少を示す数値は、
脳波振動が2.6となり、アイアンガーヨガ(1.8)やマインドフルネス(0.3)に比べて、
改善効果が顕著でした。眠りにつくまでの時間の変化を示す数値は、
脳波振動は0.54、アイアンガーヨガは0.22、マインドフルネスは0.16で、
睡眠障害の改善についても脳波振動が最も効果的との結果が出ました。
研究チームのチャン・レヒョク韓国脳科学研究院専任研究員は「現代人が瞑想法の効果を実感するのは、
そう簡単ではありませんが、今回の研究対象となった脳波振動は、現代人でも非常にアプローチしやすく、
手軽にできるような内容になっている」と話しています。
脳波を安定させる効果
脳波振動瞑想は、李承憲氏が開発した脳教育トレーニングの主力メニューの一つです。
頭や体を振動させることで、脳波を安定させ、否定的な感情を取り除くなどの効果があるとされます。
□■□ 英ロンドン大と韓国脳科学研究院による瞑想法の比較研究について □■□
研究の正式名称:
A comparative randomized controlled trial of the effects of Brain Wave Vibration training,
Iyengar Yoga and Mindfulness on mood, well-being and salivary cortisol
研究論文が掲載された国際ジャーナル名:
eCAM(Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine 第 2012号、Article ID 234713)