115 怠惰も錯覚だ

「怠けぐせが悩み」という人がいました
どうしているのかと安否を尋ねると
いつも「生来の怠け者で…」と答えます

怠ける習慣さえ直せば
人生がまったく変わるはず
でも「生来の怠け者」だからしかたがない
と彼は言います

私は彼に岩登りを薦めました
「岩登りは筋肉を鍛えたり
胆力をつけたりするには役立つでしょうが
怠けぐせを直すのに役立ちますか」
疑問をもちながらも
彼は岩登りを始めました

綱1本で体を支え絶壁を登ろうとすると
脚はぶるぶると震え
全身が汗だくになります
綱を必死でつかんでいると
手は火傷したかのように痛みます

普段なら小さな苦痛にさえあきらめ
「怠け者だから…」と言いながら
頭をかいていた彼が
必死になって絶壁を登り切りました

そしてこう言いました
「あきらめようかと思うほど大変でしたが
絶対に綱を離すことはできません。
渾身の力を込めて綱をつかんでいる私自身を見ながら
怠惰も錯覚なのだと気づきました」

一指 李承憲(イ・スンホン)

 

 

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